2014年6月6日金曜日

「Microsoft Surface」:IT界のゴリアテが放つ、MacBook Airへの真の刺客

MacBook Airが一人勝ちの様相を呈するノートブック市場。
そしてタブレットはiPadとAndoroidの寡占市場となっている。

そのような状況に一石を投じるデバイスがとうとう登場した。
それがマイクロソフトが満を持して投入した、Surfaceシリーズである。



モバイルデバイスに重要なのは、デザイン、利便性、携帯性である。
Surfaceはその全ての面において、強力なアドバンテージを備えている。

デザインは黒塗りでシャープ。特長といえばキックスタンドのみと、無駄なものが一切排除されたiPadに劣らない洗練された美しいデザインとなっている。
マイクロソフトの過去のイメージからは想像できないほどスタイリッシュだ。
ハードウェアへの深い造詣と、少なくないデザインへの投資の跡が感じられるプロダクトである。
マイクロソフトはSurface Pro3の発表会でルイヴィトンが採用を決めたことをアナウンスした。
デザインをなによりも重視するファッション業界が認めるほど、完成されたデザインなのである。
ルイヴィトンがSurface Pro3を採用


利便性については、ハードウェア/ソフトウェア両面の魅力があるといえる。
ハード面では、キーボードの使いやすさが挙げられる。
ノートPCと極めて似た打感を得られるTypeCoverは仕事でのハードなタイピングにも耐えうるものになっている。
※TypeCoverと並列で展開されているTouchCoverはフルフラットで打感がなく、打ち間違いが多発するため使いものにならない。

4色から選べるキーボードで自分らしさを主張できるし、カバーとしても使えるため、極めて機能的でもある。

ソフト面ではWindowsOS搭載という点がビジネスユースにおいて大きな強みとなる。
TechTargetの調査によると、ビジネスで導入したタブレットはiPadを大きくしのぎ、Windowsタブレットが1位となっている。
2014年2月 TechTarget ジャパン スマートデバイスの業務利用に関する読者調査

ビジネスにおいてはOffice製品群(特にエクセル/パワーポイント)は必須であるため、デフォルトでインストールされているのは非常に魅力的である。
プリインストールされているOne Driveも使い勝手が良い


携帯性についても申し分がないといえる。
SurfaceRTは680gでType Coverの216gと合わせても896gと1kgを下回るほどの軽さ。
筐体も薄く、ノートをいれるようにバッグに入れることが出来、携帯する際の苦痛を感じさせない。
Surface Proは少し重いがそれでも903gとなっており、単体ではMacbook Airの1.03kgを下回る。
※Surface Pro3は798gであるため、Type Coverを付けてもMacBook Airより軽い。


これだけの魅力を備えたSurfaceだが、Surfaceシリーズは大きくProとRTの2つに区分される。
Surface RTはWindows RTという廉価版OSを採用しており機能にも制限があり、ARMベースCPUのパワー不足感も否めない。
実際使っていてもたまにタイピングに入力が追いつかないケースもあるほどだ。
そのため、メインマシンとして使うのであれば、Surface Proを選択するべきだろう。

個人的にはMac愛好家であり、いままではMacBookシリーズの一択だったのだが、Surfaceは久しぶりに検討に値する一台といえそうだ。
ファッション的にも魅力的だし、機能的にも他のタブレットを凌駕しているといえる。


Surface Pro3ではType Coverにタッチペンを付けるというビジュアル的には最悪のアップデートをしているが、これが一時期の気の迷いであることを祈りたいものだ。
TypeCoverの右サイドについた不格好に付けられたタッチペン


ともあれ、Surfaceは多くの魅力を兼ね備えた、マーケットを塗り替える可能性のある現状唯一のプロダクトだろう。